ハイタッチの療育
大切にしていること
人との関係性の基本は、子どもの安心感と自発性によって育まれます。
「今、何をするのかわからない」「どこで何をするのかわからない」「大人の言っていることがわからない」といった、生活の中で生まれる子どもの不安をそのまま大きく育ててしまうのは、その対極です。
ハイタッチは、子どもの安心感と自発性を重んじ、「褒められてうれしい」という気持ちを育てていくところ。
注意や叱責に怯える日々から、褒められることで「自分から行動する」ことが増える日々へと、子どもたちの変化と育ちに寄り添うことを大切にしています。
どんなことをするところ?
ハイタッチでは、子どもの好きなことを中心に取り組みます。
子ども自身から「ヤッター!」「できたよ!」という歓声が上がり、周りの人とハイタッチ。
そんな場面が増えていくよう、以下のような取り組みをしています。
- 楽しく体を動かしたり遊んだりする中で、興味を深めたり関心を広げ、人との関わりを豊かにします
- 自分の思いや要求を、一人一人の方法で表現できるようにします
- 「わかること」で「できること」が増え、できた喜びを自信に繋げていきます
- 身の回りのできることを増やし、自分で行動できる子を目指します
- 保護者の方の子育ての悩みや心配なことを一緒に話し合っていきます
- 保護者同士の交流を見守ります
療育内容
目的に合わせて、グループ、またはマンツーマンで支援を行います。
遊びややりとりを通して、社会生活を育むためのルールやコミュニケーション、友達や他人に対する関わり方や伝え方を学びます。
療育1
部屋や時間など(環境)を整える
集団/個別
写真や絵カード、または実物を使って見通しを持った行動ができるようにします。また、タイマーや砂時計などを使って、始まりと終わりをわかりやすくします。子どもが自分でスケジュール管理ができるようになるための工夫をします。
療育2
運動遊び集団
吊り遊具などを中心に、体を動かす遊びを通して、一人一人ができることをまず楽しみます。さらに、少し難易度の高い課題にも挑戦。「できた!」「ヤッター!」という成功体験を重ね、達成感を全身で味わいます。満足感、充足感の実感により、自信を育てます。
療育3
感触遊び集団
好きな素材の感触を、純粋に「気持ちいい」「楽しい」と感じ、十分に味わいます。感触を受け入れること自体が、「友達と一緒に楽しみたい」という気持ちの広がりになるように見守ります。制作やクッキングなどの手順は、絵や写真、カード、文字を活用して「自分でわかって作る」ことができるようにします。おやつの時間には、自分の要求を伝える経験を広げます。
療育4
ゲームや玩具を使った遊び
集団/個別
社会での行動の仕方を身につけるように支援します。返事やあいさつなどの基本的なことをはじめ、モデルを示したり、個別でのやり取りを通して段階を踏みながら進め、褒められる経験を積み重ねます。文字やカードを使って、生活がしやすくなるようにします。